【げんかい!魔法学校】


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著作権は 鏡アキラ にあります
【利用規約】を必ずお読みください

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本作はバーチャルYoutuberグループ「TIMeKISS」に
ご依頼をいただき書き下ろした、あてがきの声劇台本です。
許諾をいただきましたので公開します。
【声劇動画】も公開されているのでぜひ見てみてください。

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15分くらい

イルミ:男性:先生 ゆるい感じの若い先生 フルウの兄

フルウ:女性:三年 明るい元気っ娘 イルミの妹

エイリ:男性:二年 転校生で主人公 おっとりした性格

ジャン:不問:一年 素直元気少年 フェブの兄

フェブ:女性:一年 クールで照れ屋 ジャンの妹



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(チャイム音)

フルウ:きりーつ。れーい。おはよーございまーす。

ジャンフェブ:おはようございまーす!

フルウ:ちゃくせーき。

イルミ:はい、おはようございます。
    さて今日はー、転校生を紹介するぞ。

ジャンフルウ:おぉ~!

イルミ:じゃさっそくだが、入っておいでー。

エイリ:はい。みなさん、おはようございます。
    リオンズベリー大学附属魔法高校から来ました、
    エイリと言います。
    カーソンズには親の都合で来ました。
    皆さん、仲良くしてくだ……

フルウ:よろしくおねがいしまーす

ジャンフェブ:よろしくおねがいしまーす!

エイリ:…………

イルミ:うんうん。みんな、仲良くするんだぞ

エイリ:……あの、先生

イルミ:うん?

エイリ:あのう、このクラス、風邪かなにかが流行ってたり

イルミ:しないぞ?

エイリ:い、移動教室の前後?

イルミ:でもないな

エイリ:じゃあ、えーっと……
    あっ、わかった、透明になる魔術の研究中!
    すごいなあ! 僕まだうまくできないんですよ!

イルミ:いんや、うちもまだだ

エイリ:えっ

イルミ:えっ

フルウ:えっ

ジャン:えっ

フェブ:えっ

エイリ:……じゃあ

イルミ:なにか?

エイリ:もしかして、まさか、
    いや、そんな訳ないとは思うんですけど、
    ……これで……全員、ですか?

イルミ:そうだぞ。よしみんな、順に自己紹介してやれ

ジャン:は、はい! えっと、僕は、ジャン!
    カーソンズ魔法学校高等部、新一年生だよ!
    エイリは二年だよね? ならセンパイだね。
    得意科目は召喚魔法です! よろしくね!

エイリ:あれ!? 一年生!?

フェブ:……あ……私……、名前は、フェブ。一年生。
    得意科目は変身術。
    ……まあ、その、よろしく。

イルミ:ジャンとフェブは双子なんだ。
    ジャンが兄貴で、フェブが妹。

エイリ:え、あ、は、はい……

フルウ:次あたしかな? はーい。
    三年のフルウでーす。得意科目は魔法薬学でーす。
    いちおー委員長やってまーす、いぇい! よろしくね!

エイリ:えっ三年!?

イルミ:そうだ。フルウは学級委員長で、生徒会長だ。
    ついでだから俺もしとくか。
    担任のイルミだ、よろしくな。

フルウ:そんで、なんと!
    フルウちゃんの実の兄でもあるのであった!

イルミ:おいおい。それ今言わなくてもいいだろ

フルウ:じゃいつ言うのよ

イルミ:追い追い?

ジャン:うわ出た! ダジャレだ! オヤジギャグだ!

イルミ:はっはっは、
    高尚(こうしょう)な言葉遊びと言ってもらおうか

フルウ:どうせそのうちわかることじゃん。苗字同じなんだし

イルミ:まーそれもそうだけど、
    一応公私の別はつけてるつもりだからな

フルウ:公私の別をつけなきゃいけないような学校だったら
    そもそも妹の担任が兄なんてことに
    なってないと思うけど

イルミ:それはしょうがないだろ

フェブ:せんせー、転校生が置いてきぼりでーす

イルミ:おお、すまん。まあとにかくこんな感じだ。
    いろいろとゆるいが、生徒を尊重してるのさ。

エイリ:いえいえ、大丈夫です……
    じゃなくて! あ、あ、あの、待ってください!
    ……以上?

フルウ:以上。

エイリ:これが二年生全員、ってことじゃなくて、その、

フェブ:二年生はいないの。
    一年ふたり、三年ひとり、以上。全校生徒三人

フルウ:あ、エイリが来たから四人だねっ

エイリ:あえぇ…………げ、限界集落ぅ……!

ジャン:あんだぁ!?

フェブ:田舎だどってバカにすっでねぇ!

フルウ:こっだから都会モンは!

エイリ:ひえっ!

イルミ:こらこら落ち着けみんな。
    限界極まった過疎田舎なのは
    揺るぎない事実だ。あきらめろ。

フェブ:はぁ……

フルウ:ねえ、リオンズベリーから来たんでしょ?
    どれくらい生徒いたの?

エイリ:ええと、一クラス四十人くらいで、
    一学年十クラスだったよ。

フルウ:一学年で四百人……!

エイリ:かける三学年。
    あと大学とくっついてるから、
    大学生とまざって、さらに多いね。

ジャン:すっごい! お祭りみたいだね!

エイリ:ふふ、そうかも。
    でも敷地とかはここのほうが広いよ

フェブ:土地余ってるから

エイリ:あぁ……な、なるほど……

ジャン:隣の家まで五分とかあるもんね

エイリ:隣の家まで徒歩五分かあ……

ジャン:ううん、徒歩じゃなくて、車で五分

フェブ:二~三キロくらい

エイリ:遠いね!?
    ホウキで飛ぶのもけっこう疲れる距離だよね

ジャン:そうでもないよ? いけるいける。僕、飛ぶの好きだし

フルウ:ジャンが一番体力と魔力あるのに
    基準にしちゃだめだってー。
    あたしはきついよ、ホウキで三キロは。

イルミ:うちはそんなに土地持ちじゃないから
    隣まで歩いて十分ないくらいで着くけどな。

エイリ:先生……それもじゅうぶん遠いですからね……?
    ふつう隣って言ったら一分以内ですよ??

ジャン:へー、そんなに近くに家建ってるんだ! え、庭は?

イルミ:都会じゃ土地が高いから、庭がある家は少ないんだ。
    リオンズベリーほどの都会ではないけど、
    先生はテュークレーに住んでたことあるぞ

エイリ:ああ、テュークレー、いいところですよね。
    僕も小学校まで住んでました。
    あれ? ってことは、先生もしかして、
    ワリトイ大学のご出身ですか

イルミ:そうだ。よくわかったな

エイリ:小学校のときの教育実習生もワリトイだったので……

イルミ:ああ、確かにワリ大教育学部生は
    近くの小中学校に行くことが多いな

ジャン:せんせー、僕らが置いてきぼりでーす

イルミ:ああ、すまんすまん。つい懐かしくてな

ジャン:そうだ、ねーねー先生! はい! 提案!

イルミ:はい、ジャン。なんだ

ジャン:今日はエイリの歓迎会しようよ!

イルミ:そりゃかまわんけど、どうやるんだ

ジャン:調理実習室でパーティーしよ!
    名物料理とかみんなで作ったり!

エイリ:おー! ありがとう! 嬉しいな。
    カーソンズの名物の食べ物ってなにがあるの?

フェブ:イモ。

エイリ:イ、イモ……

フェブ:キクイモ。

エイリ:キクイモ!?!?

フェブ:キクイモ。

エイリ:……えーっと、ごめん、あんまり馴染みがなくて、
    キクイモ? って……その……どういうやつ……???

イルミ:お、先生の出番かな。
    キクイモってのはー、(黒板に書きながら)
    キク科ヒマワリ属の多年草(たねんそう)です。
    秋になるとキクに似た黄色の花をつけるぞ。
    見た目はボコボコしててショウガに似てるかな。
    十分くらい水にさらすと生でも食える。
    シャキシャキした食感で案外うまいぞ。

エイリ:はあ……なる、ほど……?

イルミ:ではカーソンズでよく食べられている料理についてー、
    えー、フルウ! 教えてやれ

フルウ:はーい。
    イモと羊肉(ひつじにく)のパイとか、
    イモとチーズのグラタンとか、 
    イモとベーコンのスープとか、
    細切りイモの焼きハッシュドポテトとか

エイリ:イモのフルコースだぁ……
    でもおいしそうだね

ジャン:そうだよ! 僕のおすすめはねえ、パイかな!

フェブ:これからみんなで作るってことでいいの? イルミ先生

イルミ:そうだなあ、よし、いいだろう!

エイリ:わあ! ありがとうございます!

フルウ:んじゃあたし、ひとっ走りうちに帰って
    イモとかパイ生地とか持ってくるね!

フェブ:あ……じゃあ、私お肉用意してくる。
    ジャンも手伝ってね

ジャン:うん!

エイリ:あ、僕もなにか手伝うよ。材料運んだりとか

ジャン:え、できるかな……大変だよ?

エイリ:こう見えても力はあるんだ。
    浮遊魔法もけっこう得意だし!

フェブ:でも……エイリ、仔羊の誘導したことある……?

エイリ:仔 羊 の 誘 導 ????

フェブ:うん、シメてから持ってくるより
    連れてきてからシメたほうが楽だと思うから

エイリ:ん? ん?? 待って???
    シメるって言った????

フェブ:うん

エイリ:シメ……え???

フェブ:仔羊を

エイリ:アッ(理解)
    えっウソちょっと待って
    えっえっ本気で言ってるそれ???

フルウ:お肉食べるってそういうことでしょ?

ジャン:あっ! 聞いたことある!
    都会の子は肉とか魚っていうと
    切り身になってお店で売ってるやつしか知らないって!

エイリ:いや、さすがに知ってるけど……
    確かにそうなんだけど……
    う~~~~~~~~~……
    あ、あの、僕! 他の料理が気になるなぁ!?

ジャン:他かぁ……イモとベーコンのスープとか?

フェブ:ベーコン? じゃあ、豚だね。

エイリ:アッ(察知)
    待って待って!! えーっとえーっと、あ、チーズ!
    イモとチーズのグラタン食べてみたいな!!
    あとなんだっけ、えーっと、
    ハッシュドポテト? もいいなぁ!!!

フルウ:ああ、それもおいしいよ~

エイリ:(小声)はぁーよかったぁ……
 
フルウ:でもグラタンとハッシュドポテトか……
    汁もの欲しくなんない?

ジャン:そういえばシメなくてもウチに肉余ってるんだった。
    ミートボールスープ作ろ!
    エイリ、イノシシ肉食べれる?

エイリ:イノシシ!? 家に!? 余ってるの!?

フェブ:ときどき畑荒らしにくるから……

エイリ:アッ(把握)

ジャン:おととい捌(さば)いたばっかりだから新鮮だよ

エイリ:そ、そっか。
    そういうことなら、せっかくだから貰おうかな

イルミ:デザートもいるだろ?
    オレンジとリンゴどっちが好きだ?

ジャン:どっちも飽きましたぁー

イルミ:エイリに聞いたんだ

ジャン:だーってー。

イルミ:そのまま食うのは飽きたかもしれんが、
    みんなで料理すれば楽しいぞ?

フェブ:なににして食べようね。
    アップルパイ? オレンジゼリー?
    それともパンケーキとか焼いてジャ厶かける?

フルウ:あ、ジャムで思い出したけど、ルバーブなんかどう?
    エイリには珍しいんじゃないかな

エイリ:るばあ……? なんて?

イルミ:ルバーブ、って言ってな。
    フキやセロリみたいに茎を食べる野菜だ。
    味は酸っぱい。
    砂糖で煮たり、クリームに混ぜたり、
    果物みたいに使われることが多いな。

エイリ:へえー。面白いものがたくさんあるなあ。
    でもそんなにたくさん食べきれるかな?

フルウ:じゃあ家族も呼んじゃえ!
    ジャン、伝書フクロウ召喚して
    みんなの家回らせてよ

ジャン:がってん承知、お安い御用の助!

イルミ:おいおい、なんか話が大きくなってきたな

フルウ:えー、いいでしょせんせー

イルミ:しょうがないな、校長に連絡とるかあ。

エイリ:わあ……! 嬉しいけど、いいのかな

フェブ:ふふっ。
    それくらいみんなエイリが来てくれて嬉しいんだよ。
    改めて、よろしくね、エイリ。
    歓迎するよ。(微笑む)

エイリ:(ちょっとどきっとする)
    あ……う……うん、これからよろしくね。

ジャン:ん!? なに!? ちょっと! だめだよ!!

エイリ:えっ、ななな、なに!?

ジャン:エイリのことはもちろん歓迎するし
    普通に仲良くするけど!
    そういうのはだめです!!
    お兄ちゃん許しませんからね!!

フルウ:えっちょっとーなにフェブ抜け駆け!?

フェブ:抜け駆けってなに!?

フルウ:ずるいよ! 農家じゃない男子は貴重なんだから!

エイリ:ひえっもう狙われてる!

ジャン:フェブにはまだ早いよ!

フェブ:そ、そんなんじゃないって!

イルミ:ハッハッハ! さっそく賑やかになってきたなぁ!
    (手を叩く)はーいみんな、一旦静かにー。
    パーティーするんだろ?

ジャン:んもう……

フェブ:違うってばー!

イルミ:はい静かにするー!
    それじゃあフルウはイモとパイ生地取って来てくれ。
    ジャンはチーズの用意な。フェブは飼育小屋。
    その間、先生はエイリに学校案内してるな。

ジャンフェブフルウ:はーい

エイリ:ありが……ん? 飼育小屋? まさか……

イルミ:この辺じゃ祝い事やハレの日はチキンの丸焼きなんだ。
    先生の得意料理だから楽しみにしていいぞ!

ジャン:やったぁ!

エイリ:も……も……

フェブ:も?

エイリ:もうやだこんな村ぁぁぁぁ!!!!




                       fin_■


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